ハウトゥー・サクシード 9月6日公演

9614時開演


9列目というかなり前の席で、始まる前の増田貴久の発声?というか唇をブルブルさせている音が聞こえていた。

幕が上がる前から可愛らしさ満開である。


まずはじめに、黄色いつなぎで登場するフィンチ。ビルの窓を降りていく仕掛けが本当に動いているみたいで素晴らしい。


つなぎからスーツに着替えると、一気にフィンチ感が強まった。


アメリカが舞台なので、栗色に染めた髪色が時代や風景に凄く合っていた気がするし、ポスターの黒髪オールバックだとやはりフィンチの可愛らしさは出なかったはず。


うまく懐に入り込むフィンチが可愛すぎて、ちょくちょく笑ってしまった。

あの屈託のない笑顔が出来るのはさすが。

アイドルとして培った経験がなせる技と言える。


印象的だったシーンのひとつが、郵便係のシーン。ブラザートムさんのアドリブなのだろうか?「ニュースがあるぞ」と言うセリフを「ニュース(NEWS)がいるぞ」と言い観客を沸かせていた。


仕掛けで私が上手いと思ったのはエレベーターのシーン。

あれは使い方がうまかった。

ひっくり返せば中にいるようにも見える。

今回エレベーターをうまく場面切り替えに使うなど素晴らしい仕掛けだったと思う。

そしてこの頃から私は、恋するローズマリーが凄く可愛く見え始めた。


フィンチのソロも見どころのひとつ。

いつものNEWS増田貴久とは違う印象を受けた。

なんというか、力強い。歌いながらも表情の演技が素晴らしいからか?

ただ、いつだって歌詞に感情をのせて歌う増田貴久だからこそ、ミュージカルの歌いながら演技をするという歌い方が凄く合っていたのかもしれない。

違和感なく受け入れることが出来た。


洗面所で歌い上げるシーンでは、電気シェーバー(髭剃り)を使用する貴重なシーンも見られるのでファン必見。


ファン必見と言えば、キスシーンの話は避けて通れないだろう。

まさかヒロイン以外ともキスシーンがあるとはw

ちなみに私が見る限りはキスは実際にはしていないように見えた。フリだけ。

すっかり増田貴久がフィンチに見えていた私は、嫉妬するどころか、おい、もっとガッツリしたキスをしてローズマリーを離すな!ぐらいな気持ちでいた。


考えられない。

まさに舞台マジックにかかっていたのだろう。


個人的に、フィンチが秘書の立場であるローズマリーにいつか必ず結婚すると言うやり取りが好きだ。モテる男そのものである。

あの言葉を言われてメロメロにならない女性がいるだろうか。

ローズマリーがべた惚れしてしまうのもうなずける。


時折フィンチがずる賢く閃くシーンがピンスポであるのだが、その時のお茶目な顔は見逃してはいけない。あの笑顔ができるあざと可愛さが素晴らしい。


終盤、ピンチを乗り越えていくフィンチ。

最後クライマックスに歌い、踊るシーンは圧巻。

これが増田貴久が言っていた、本気で踊る時がきた、というシーンのひとつなのかもしれない。

本気で踊る増田貴久を目の当たりにし、迫力に圧倒された。

ターンも綺麗で、汗が飛んでくるのではないかと思った。

ミュージカルならではの、俳優人の息の合ったダンス、ぜひこのシーンの為だけにもdvd化して欲しいぐらいだ。


他にも見どころはたくさんある。

ブラザートムさんの低音の歌声や、雛形あきこさんの美貌、松下優也さんのコミカルな演技、息の揃った俳優達のダンス、今井さんと増田貴久の激しいダンス後の息切れ感、生ならではのセリフのちょっとしたミス、などなど。

これ以上は書ききれないのと、わたしの記憶力と執筆力ではこれが限界で申し訳ない。


カーテンコールでの増田貴久がとてもキラキラした笑顔だった。

やりきった男の顔というのは、なんて魅力的なんだろう。素晴らしいミュージカル俳優の誕生だ。



最後に、、、増田貴久がセックスと言う言葉を発したことは、ファンの心に深く刻まれていくだろう。。。



ハウトゥー・サクシード



END